ミズゴケ(生水苔)の育て方&栽培・養殖方法

ミズゴケは、本来は風通しの良い水辺の近くに生える植物です。
主に乾燥させたミズゴケが園芸店などで流通していますが、ごく少量なら干していない生水苔もたまに流通します。
いずれも保水性がとても良いため、蘭などの植物やコケ玉によく利用されていますし、カエルなどの両生類の飼育の床材にも使用されることがあります。
ただし、近年は生息地の開発や環境の変化、人間の乱獲などによってミズゴケの栽培地は減少しています。

そのため、徳留が取り扱っているミズゴケは、原則として養殖されたミズゴケになります。
ミズゴケの養殖……聞いたことがありますでしょうか? どんな風にしたら、ミズゴケを自宅で増やすことが出来るのか……興味が湧いてきませんか?
今回の記事では、「ミズゴケ(生水苔)の育て方(栽培方法)」について紹介していきたいと思います!

まずはミズゴケ(生水苔)を購入しよう♪

ミズゴケを育てるには、まずは生のミズゴケを手に入れることが肝心です。そのためには、主に次のような方法をお勧めします。

①生水苔を購入する。(徳留も通販やせきよしの物産館で200円~で販売しています♪)
②知り合いに生水苔を分けてもらう。
③乾燥ミズゴケを湿らせて、日向に放置して、新しい株が出てくることを待つ。

――どうでしょうか?
①②ならば、そんなに時間はかからずにミズゴケ栽培を始めることができます。③ならば、時間はかかりますが大量にミズゴケを栽培することも可能です。
ちなみに、「自分でミズゴケを採りに行く」という選択はおすすめしません。日本の土地は必ず誰かの所有地になっており、下手に植物を採取すると「窃盗」となってしまうことがあるからです。また、天然のミズゴケの群生地は地方自治体の条例などで保護されている場合も多く、下手をしたら罰金や懲役刑などの対象になる恐れもあります。

さて、少し話が脱線してしまいましたが、ここでは一番お手軽な①②の方法でミズゴケを手に入れたとして話を進めていきます。

ミズゴケを栽培(少量):密閉できるビンなどに入れて鑑賞する

ミズゴケを少量栽培するのなら、透明なビンに入れて鑑賞しながら育てるのが一番おすすめです。
方法は簡単、「ミズゴケを透明なビンに入れて、水をほんの少しだけ入れて、ふたをするだけ」です♪
あとは、明るい窓辺や熱帯魚の水槽のライトが当たる場所に置いておき、1週間に1回蓋を開けて空気の入れ替えをするだけ。
ゆっくりですが、じわじわと育っていってくれます!

なお、下の画像のようにビンに水滴がついている場合、基本的には放置していても問題はありません。(気温差などによって、曇ることは多々ありますので)
ただし、「ビンの底がべちゃべちゃに濡れている場合」は「水が多すぎる」ので、底に溜まった水を捨てて、ビンの蓋を軽く2~3時間ほど開けておきましょう。
曇りが取れたら、再び蓋をして鑑賞をします♪

なお、ミズゴケは観賞魚用(水草)の照明やLEDで育てることもできます。
下の画像は、水槽のライトで育てている水ゴケです。

 

ミズゴケを栽培(大量):発泡スチロールに入れて半日陰に放置する

ミズゴケを大量に栽培したい……そんな時には、縁側などの屋外で栽培することをおすすめします。

栽培する方法は、次の通りです。
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①空の発泡スチロールを用意する(スーパーなどでもらえます)。
②乾燥ミズゴケをほぐしたものを湿らせて、箱の底に薄く敷く。
③乾燥ミズゴケの上に、差し木をするように生水苔を刺していく。
④霧吹きで水分を補給&ミズゴケをなじませる。
⑤透明ごみ袋で蓋をして、水分が逃げないように密閉する。
⑥半日陰に放置する。(直射日光は嫌うみたいです。園芸用の寒冷紗などで日光を遮ってあげましょう)
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……いかがでしょうか? スペースの問題さえクリアすれば、大量のミズゴケを手軽に栽培することも可能ですよね。

なお、この方法を応用して「透明ごみ袋にそのままミズゴケを入れて栽培する」という方法もできたりします。
こちらも、「湿らせたミズゴケと水で戻した乾燥ミズゴケをブレンドして、ごみ袋に入れて、屋外の半日陰に放置する」というだけの簡単な栽培方法。
実際にそれで育てている画像がこちらです。

発泡スチロールで育てるモノよりもまとまり具合には劣ってしまいますが、空きスペースで育てることができるので、おすすめだったりします。
(ただし、強い風で簡単に飛んで行ってしまいますので、そこだけはご注意を!)

まとめ:ミズゴケ(生水苔)を栽培してみよう!

ここまで、ミズゴケ(生水苔)の栽培方法を紹介してきました。
ちなみに、今回はミズゴケ単体での育て方でしたが、ミズゴケは水分と光量さえ上手に管理してあげれば、食虫植物や両生類の飼育容器内でもきれいな緑色になってくれます。
密生した緑色のミズゴケはとてもきれいですので、ぜひともチャレンジしてみて頂きたいです。

また、ミズゴケをガラス容器に入れたものは、ちょっとした机の上のインテリアにもおすすめです。
お気に入りの容器で、自分だけの小さな森を手に入れてみてはいかがでしょうか?